「最後に、マクマード同志」マギンティは言った。「お前はすでに秘密と忠節の誓いをした。そしてお前は、それに違反した時、即座に死という罰が必ず下される事を了承した」

「分かっている」マクマードは言った。

「さらにお前は当分の間、あらゆる状況下で支部長の言うとおりに行動する事を認めるか？」

「認める」

「ではバーミッサ341支部の名において、俺はお前にその特権と発言権を与える。酒をテーブルに並べろ、スキャンラン同志。我々の価値ある同志に対して乾杯しよう」

マクマードに上着が返された。しかしそれを着る前に、彼はいまだにずきずきとうずく右手を調べた。右腕の肌の上に、焼きこてによってつけられた、丸の中に三角が入った印が、深く赤く残っていた。近くの一人、二人の人間が、袖をまくって自分の印を見せた。

「みんなついている」一人が言った、「しかしお前のように勇敢だった奴ばかりじゃない」

「チ！どうってこと無いぜ」彼は言った。しかしそれでもその傷はジンジンと痛んだ。

加入儀式の後の酒が全部飲み干されたのを見計らって、支部としての議題に移った。シカゴでのごくありきたりの会合にしか慣れていなかったマクマードは、この話に熱心に耳を傾けたが、その内容に心底驚いた。

「今日最初の議題は」マギンティが言った。「マートン・カントリー249支部の地区長ウィンドルから来た、次の手紙を読むことだ。彼はこう言ってきた」

「拝啓」

「この地区近くの炭鉱所有者レイ＆スターマッシュのアンドリュー・レイに下さねばならない仕事がある。そちらの支部には、去年の秋、例の巡視員に関する件でこちらの二人の同胞に仕事をさせた借りがあるのは覚えているものと思う。有能な男を二人送ってくれ。二人は、こちらの支部のトレジャー・ヒギンズの指揮下に入る。彼が目標の男の住所を知っている。何時、どこで実行するかも彼が指示する。敬具」

「J. W. ウィンドル, D.M.A.O.F.」

「こっちが、一人、二人の男を貸してくれと頼んだ時、ウィンドルは断ったことがない。だから我々も断ることはできない」マギンティは黙って鈍い邪悪な目で部屋を見回した。「誰かこの仕事に志願するものはいるか？」

何人かの若者が手を上げた。支部長は満足そうに微笑んで彼らを見た。

「お前がやれ、タイガー・コーマック。この前のように上手くやれば、今回も問題ない。それからお前だ、ウィルソン」

「拳銃がない」志願者は言った。まだ十代のほんの子供だった。

「お前は初めてだったな？よし、いつかは手を汚さんといかん。お前にはいい初仕事だ。拳銃については、俺の記憶違いでなければ、ちゃんと向こうで用意してあるはずだ。月曜に自分で報告にくれば、それで十分だ。戻って来たら大歓迎されるぞ」

「今度はどんな報酬が出る？」コーマックが尋ねた。ずんぐりした、黒い顔の、残忍な感じの青年だった。あまりに凶暴なので「タイガー」というあだ名を獲得していた。

「報酬は気にするな。お前はただ仕事の名誉のためだけにやれ。多分上手くいけば、最終的に何ドルかにはなるだろう」

「その男は何をしたんだ？」ウィルソンが訊いた。

「いいか。お前の立場で、その男が何をしたかなどと訊くもんじゃない。向こうで裁きをつけられた男だ。我々の知ったことではない。我々がしなければならないのは彼らのためにやり遂げる事だ。彼らが我々のためにやってくれるようにだ。これについて言っておけば、この地区で仕事をするために、マートン支部から来週こちらに二人の同志が来る事になっている」

「誰が来るんだ？」誰かが尋ねた。

「それは訊かない方がいい。もし何も知らなければ、何も証言できない。それで何も問題は起きない。しかしやって来るのは、綺麗な仕事をする奴らだろう」

「時期もいい！」ボールドウィンが叫んだ。「この辺りの奴らは調子に乗りすぎている。フォアマン・ベイカーが俺達の仲間三人を首にしたのはつい先週だ。彼には長いこと借りがある。たっぷり、きちんとお返しを喰らうだろう」