コンプリート・シャーロック・ホームズ
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「畜生!お前の言うとおりだ」マギンティは言った。「しかし、お前は俺達がどうするべきだと考えているんだ?」

「なぜ今からすぐに行って捕まえないんだ?」誰かが言った。

「そうだ、早いほうがいい」

「もしどこにいるか分かればすぐにも飛んで行くが」マクマードは言った。「奴はホブソンズ・パッチにいる。しかし家が分からん。しかし俺の提案を聞いてもらえるなら、俺には計画がある。」

「よし、どんな計画だ?」

「俺は明日の朝、ホブソンズ・パッチに行く。あの通信員から奴の居所を突き止める。多分、居場所を知っているだろう。それから、奴に俺は自由民団だと明かす。高値をつけて、支部の秘密を全部明かすと提案する。きっと飛びついてくる。俺は奴に書類は家にあると言う。そして仲間が周りにいる所に来てもらっては俺の命が危ないと言う。これは当然だと思うだろう。奴には、夜十時に家にくれば、そこで全てを見せると言う。これで奴は必ず来る」

「それで?」

「後はあんた方が考えてくれ。マクナマラ未亡人の家は周りに何もない。彼女は鉄のように忠実で耳がまったく聞こえない。スキャンランと俺しかその家にはいない。もし俺が約束をとりつけたら、 ―― もちろんその時は連絡する ―― 、七人全員、九時までに俺のところに来てもらいたい。奴を家の中で捕まえる。もし、奴が生きて出られたら、 ―― そうだな、一生、バーディ・エドワーズの幸運の話をしていけるな!」

「間違いなく、ピンカートン探偵社に空席を作る事になるな。それ以上は手を出すな、マクマード。俺達は明日の九時に行く。お前が奴を家に入れて、いったん扉を閉めたら、後は俺達に任せておけ」